吃音は話し相手(聞き手)、周囲を取り巻く環境の影響を受け、増えたり減ったりします。また、取り巻く環境は、本人の感じる辛さや負担感にも大きく影響します。
吃音のお子さんが過ごしやすい環境を考えて実践していくことを、「環境調整」と呼んでいます。
対象:吃音が出始めたばかりのお子さん~吃音のある方すべて
DCMとは、「Demands and Capacities Model」のことで、日本語では「要求-能力モデル」と訳されます。
特に「RESTART-DCM」と呼ばれる方法では、1 日 15分間、養育者が吃音のあるお子さんと1対1で向き合う時間を作り(スペシャルタイム)、会話や静かなゲーム、絵本を読むなどを行い、保護者の方はDCMのモデルを守ります。養育者は毎日お子さんの状態について数字で記録を付け、またスペシャルタイムの様子を録画や録音したものをご提出いただき、言語聴覚士からフィードバックをいたします。
厳密なDCMの実践が難しい場合にも、DCMの考え方を導入し、取り入れていただくようお願いすることがあります。
対象:吃音が出始めてから半年から1年ほど経つお子さん~小学校低学年のお子さん
※吃音が出始めてから間もないお子さんであっても、吃音が強く出ている場合にはDCMをおすすめすることがあります。
行動療法をベースにしたプログラムです。1日1回15分間、養育者とお子さんに、吃音のないお話に対して「スラスラだったね」、吃音のあるお話に対して「少しつっかえたね」などとコメントを返していく練習タイム(スラスラタイム)を行っていただきます。また、養育者は毎日お子さんの状態について数字で記録を付け、また練習タイムの様子を録画や録音したものをご提出いただき、言語聴覚士からフィードバックをいたします。
言語聴覚士と調整し、吃音の出にくい条件を作り、吃音のないお話に対してのコメントをたくさん与えるような時間にします。いろいろなルールが決められていますが、練習のなかで、ポジティブな経験を積んでいくことを目的としています。
リッカムプログラムは、ワークショップを修了した言語聴覚士によって行う必要があります。
対象:吃音が出始めて半年から1年ほど経つ未就学のお子さん~小学校低学年のお子さん