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子どもを吃音の相談に連れて行くとき、どう伝えたらいい?

オンライン相談
2025.01.23 更新

お子さんの吃音について相談に行くことを決めたとき、「子どもにはどう説明すればいいの?」と悩むことがあるかもしれません。特に、お子さん自身がまだ吃音を意識していない場合、どのように伝えたらよいか迷う方も多いでしょう。

ここでは、お子さんが安心して相談室に行けるような伝え方をご提案してみます。
参考にしていただけると幸いです。

遊びに行く感覚で伝える

3~4歳くらいの幼いお子さんにとって、初めての場所に行くのは少し不安なこともあります。そこで、相談室を楽しい場所として伝えていただくことで、安心してもらえるかもしれません。

例えば、こんな言い方はどうでしょうか?

  • 先生とお話しに行こうね!いろんなことを聞いてくれるんだって。
  • 楽しいおもちゃがあるところに行くよ。一緒にお話ししてみよう!

相談室には、お子さんが楽しめるおもちゃや絵本を用意しています。お子さんが好きな遊びやキャラクターなども事前に伺い、リラックスして過ごせるように務めたいと思います。

話すこと全般に関することとして伝える

吃音という言葉を使わずに、「お話がもっと楽しくなるために行く」と伝える方法もあります。

  • お話がもっと上手になるお手伝いをしてくれる先生に会いに行こう!
  • 先生とお話しして、おしゃべりをもっと楽しくできるようにするんだよ。

話すこと全般に関する機会として伝えることで、お子さんも少し気楽な気持ちでお越しいただけるかもしれません。

お子さんの言葉に合わせる

お子さん自身がすでに「うまく言えない」と感じていたり、「つっかえちゃう」と気にしていたりする場合は、その気持ちに寄り添うように伝えるのもよいでしょう。

  • 先生が、ラクにお話しする方法を知ってるんだって!

避けた方がよい伝え方

  • 「直さないといけない」…… 吃音は「悪いもの」ではありません。お子さんが否定的に捉えないようにしましょう。
  • 「困っているから相談する」…… お子さん自身が気にしていない場合、このような言い方をすると、「自分は困っているの?」と余計に意識してしまうこともあるかもしれません。

まとめ

お子さんに吃音について話したことがない場合は、相談室に行く理由を「楽しいおしゃべりの場所」として伝えるのがポイントです。焦って吃音について説明する必要はなく、お子さんが安心して行けるような言葉を選んでいただけるとよいかもしれません。

私たち言語聴覚士は、お子さんがリラックスしてお話しできるような雰囲気づくりに務め、どのようなサポートが必要かを考えていきます。みなさまのお力になれるよう、ことばの相談室でお待ちしています。