「うちの子、ことばが少し遅いかも…」「周りの子と比べて、発達が気になる…」
子育てをしていると、お子さんの発達について様々な疑問や不安を感じることがあるかもしれません。そんなとき、子どもの発達状況を客観的に知る手助けとなるのが「知能検査」や「言語検査」です。
でも、この二つの検査、一体何が違うのでしょうか? どちらも、お子さんの成長を理解し、適切なサポートを見つけるための大切な手がかりですが、調べる内容や目的が異なります。
ここでは、保護者の方向けに、それぞれの検査について分かりやすくご説明します。
知能検査は、お子さんの「認知的な力全般」、つまり物事を理解したり、考えたり、記憶したりする総合的な力を測るものです。
パズルのような課題に取り組んだり、質問に答えたりしながら、お子さんの得意なことや苦手なことのバランスをみていきます。
※どの検査がお子さんに合っているかは、年齢や状況によって異なりますので、ことばの相談室ことりに在籍する言語聴覚士にご相談ください。
知能検査は、お子さんの知的な発達の全体像を把握し、一人ひとりに合った関わり方や学び方を見つけるヒントになります。
言語検査は、お子さんの「ことばの理解と表現」の力を詳しく調べる検査です。
「ことば」とひとくくりにされがちですが、ことばの意味を理解する力、自分の気持ちや考えを伝える力、正しい発音など、ことばには様々な側面があります。言語検査では、これらの力を多様な角度から調べていきます。
※どの検査がお子さんに合っているかは、年齢や状況によって異なりますので、ことばの相談室ことりに在籍する言語聴覚士にご相談ください。
言語検査は、お子さんのことばの発達が「今どの段階にいるのか」「どんなサポートで伸びそうか」を知るための大切な手がかりです。
知能検査と言語検査は、どちらか一つだけでなく、必要に応じて両方を行うこともあります。
例えば、「ことばはゆっくりだけど、周りの状況はよく理解しているみたい」というお子さんの場合、両方の検査を組み合わせることで、「全体的な考える力はしっかり育っているけれど、ことばの表現だけが少し苦手なのかな?」といった、より詳しくアセスメントをすることができます。
「アセスメント」というのは専門的な表現ですが、言いかえると、二つの検査結果をあわせて考えることで、お子さんの発達の全体像とことばの力の2つの両面から観察することにより、より的確なサポートの方法を見つけやすくなります。
検査の結果を聞くと、「良かった」「悪かった」と一喜一憂してしまうかもしれません。
でも、大切なのは点数そのものではなく、その結果からお子さんの「得意なこと」と「苦手なこと」を理解し、これからどうサポートしていくかを考えることです。
ことばの相談室ことりでは、検査結果を分かりやすくご説明し、お子さんの日頃の様子や困りごとと結びつけながら、ご家庭でできることや専門的なサポートについて一緒に考えていきます。
「うちの子にはどんな検査がいいの?」「検査ってどんなことをするの?」など、どんな小さなことでも構いません。
まずはお気軽にご相談ください。お子さん一人ひとりの個性とペースに合わせたサポートを一緒に見つけていきましょう。
まずはお気軽にご相談ください。
(文・堀美月)
―おしらせ―
熊本県熊本市中央区に、ことばの相談室ことりの2号店となる、
「ことばの相談室ことり くまもと桜町」が開室しました。
■ 所在地
熊本県熊本市中央区桜町1−28
桜町センタービル 406号室
※複合施設サクラマチクマモトからすぐ近くです